文本歌词

強く抱かれた 契りの晚に
しみじみと しみじみと わかりました
「割れても末に、逢わぬさだめ」と
忘れてくれるな 御前の言霊(たま)を
焦がれ焦がれて 賽の河原辺
罪石を蹴フて崩して 待ちぼうけ
おかえりない 今宵はどこへ
泪がぼとり 赤く染めるは 狐の嫁入り
おかえりえさい 明日はどこへ
目障る虫は 指で潰して
妬き尽く す雨 九尾しぐれ
静かに燃える 青い炎は
つつしめど まぎらせど
心焦がす
誓いの指輪 あの日の言葉
忘れてくれるな 御前の嫁を
慕いの胸は 肝に隱して
いじらしや 仲睦まじく半分こ
おかえりなさい
御前の宿へ 枕並べて
殺し文句を 聞かせておくれよ
おかえりなさい どこへも行くな
布団をのべて おやすみしましよ
濡れ楊 降る雨 鬼しぐれ
焦がれ焦がれて
恋しわりなし
虫螻を踏んで潰して 侍ちぼうけ
御前とならば この世の果ても
旅に逝くなら 地獄めぐりも
あはれ乙なもの
おかえりなちい御前の故郷(ちと)へ
ぼとり落ちるは 狐の泪
妬き尽く す雨 九尾しぐれ