ケン・イシイ
小档案 ケン・イシイ(Ken Ishii)は、日本のテクノミュージシャン、DJ。「東洋のテクノ・ゴッド」などと呼ばれる。1970年札幌生まれ、東京に育つ。筑波大学附属駒場中学校・高等学校卒業、一橋大学社会学部卒業。その後電通に勤務する。 ニックネームはけんちゃん、ケニー。 大事件 1993年、学生時代に制作したデモテープがベルギーのテクノレーベルR&Sレコーズから採用される。プリセットがバグ状態になってしまったKORG M1(オールインワンシンセ)を駆使し、デトロイトテクノの影響下にありつつも独創的な楽曲を製作。 その後リリースされた 1st『Garden On The Palm』 は、イギリスの音楽誌「NME」のテクノチャートでNo.1を獲得。当時、日本では全く無名の存在だった為、当初は英国在住の日系人ではないか等、様々な噂や憶測が飛び交った。その後『電気グルーヴのオールナイトニッポン』等、いくつかの日本のメディアでも逆輸入のかたちで紹介されることとなる。1990年代以降、日本人のテクノミュージシャンで海外で本格的に評価された最初の人物であり、その道を切り開いた功績は大きい。続く2nd『Jelly Tones』は、その音の美しさ、繊細さと独特なビートで世界を席巻、瞬く間に頂点に駆け上った。このアルバムでは従来のリスニング路線に加え、ダンスビートをより意識した作風へと徐々に変化を遂げた。現在では、ケン・イシイ名義および別名義「FLR」での活動は日本のサブライムレコーズからのリリースが中心となっている。また、楽曲制作と並行してDJとしての活動も精力的に行っており、2004年のIbiza DJ awardのテクノ部門においてグランプリを受賞した。毎年恒例のREEL UPというイベントをサブライムレコーズのDJ YAMAと主催している。 実はプロレス通で、インディーズ団体などにも詳しい。 R&Sでデビューする以前に、当時アルファレコードのA&Rで後にソニーテクノを立ち上げる弘石雅和へデモテープを渡している。しかしリリースには至らなかった。